縄文の神聖幾何学

「ホツマツタヱ」「ミカサフミ」「フトマニ」に秘められた神聖幾何学の叡智を探る。

縄文人の高度な天文学の知識(その1)

 縄文時代のヲシテ文字で書かれた『ミカサフミ タカマナルアヤ』に、太陽・月・地球の大きさ等が詳細に記述されています。以下、一部抜粋して引用します。

 

ヒノワタリ モゝヰソトメヂ

ツキノホド ナソトメチウチ

<意訳> 太陽の直径は150トメヂ、月の直径は70トメヂに満たない。

 

 現代の知識では、太陽の直径は1,392,000キロメートル、月の直径は3,476キロメートル。太陽の直径は月の約 400倍です。

 

ヒノメグリ ナカフシノトノ

アカキミチ ヤヨロトメチノ

ツキヲサル ツキノシラミチ

ヨヨヂウチ

<意訳> 太陽は中節の外の赤き道をめぐり、地球からの距離は8万トメヂである。月は月の白道を行き、地球からの距離は4万トメヂに満たない。

 

 現代の知識では、地球から太陽までの距離は149,598,000キロメートル、地球から月までは384,400キロメートル。地球―月間の距離は、地球―太陽間の約400分の1です。

 

クニタマワタリ モソヨヂノ

メクリミモムソ ヰトメヂノ

<意訳> 地球の直径は114トメヂ、周囲の長さは365トメヂである。

 

 「クニタマ」という言葉から分かるように、縄文人は地球のかたちを球体と認識していました。さらには、地球の直径や外周の距離まで認識していました。上記の内容を「直径×円周率=円周の長さ」の数式に当てはめてみましょう。

  直径114トメヂ×円周率X=365トメヂ

  円周率X=365÷114≒3.20

 なんと、私たちが知る円周率「3.14」にかなり近いですね。

 

 ちなみに、この文章から、「トメヂ」とは、地球の外周を365トメヂとして規定した単位の長さであることが分かります。私たちの尺度に直すと、地球の外周は40,075kmですから、1トメヂ=約110kmとなります。

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ヒハトオク ツキハナカバニ

チカキユエ ナラベミルナリ

<意訳> (太陽の大きさは月の倍だが)地球から見て太陽は遠く、月はその半分の近さのため、同じ大きさに見える。

 

 前述のとおり、実際には太陽の大きさは月の約400倍ですが、月までの距離が太陽までの距離の約400分の1のため、同じ大きさに見えるわけです。

 大きさや距離は事実と異なるにせよ、この「大きさや距離の関係性」を認識していることは注目に値します。考えてみると、太陽と月が同じ大きさに見えるのは奇跡的な偶然といえます。大きさと距離の関係性のなんと絶妙なことでしょうか。もしかすると、そこには何か深い意味があるのかもしれません。

 

アマメクリ ヒハヲゝキクテ

ヒトオクレ ミモムソヰタビ

ヒトトシノ ハルタツヒニハ

モトニキテ ヒトタビモトノ

ホシニアイ

<意訳> 太陽は大きいので少し遅れて、1年365日で天をめぐる。春分の日には元の位置に来てひとたび、元の星に会う。

 

ツキハオモクテ ソミノリオ

オクレヒニアフ

<意訳> 月は重いので周るのが遅く、13回太陽にめぐり会う。

 

ソトハタカマノ ハラマワリ

モゝヨロトメヂ ホシマテハ

ソヰヤチトメヂ コノソトハ

ナモトコシナ

<意訳> タカマノハラ(銀河)の周囲は100万トメヂ、地球からタカマノハラの端までの距離は15万8千トメヂである。その外側は「トコシナエ」(永遠)と呼ばれる。

 

 これも、「直径×円周率=円周の長さ」の数式に当てはめてみましょう。

  直径(半径15万8千×2)トメヂ×円周率X=100万トメヂ

  円周率X=100万÷31万6千≒3.16

 これまた、円周率「3.14」にかなり近い値です。

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 このように、縄文人は高度な天文学の知識を持っていたことが分かります。

 次回、さらに縄文人の驚くべき天文知識をご紹介したいと思います。

 

文責:与左衛門、協力:角大師

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