読者のうず様から、三角柱のかたちをした手のひらサイズの縄文の遺物のことを教えていただきました。調べてみると、縄文時代中期から後期の北陸地方を中心に出土する土製品で、その用途は不明ですが、祭祀に使われた宗教的な道具ではないかと考えられているようです。また、火焔型土器と共に出土することが特徴とのことです。学術的には「三角とう形土製品」と呼ばれています。
調べているうちに、「もしかして、これは「アウワ」の「ウ」ではないか?」と思いました。
縄文人の宇宙観を示す「フトマニ図」というものがありますが、その中心の円に書かれた3つの文字が「アウワ」です。
「アウワ」は宇宙の創造神アメミヲヤの息であり、「ア」は左回転のうずまき形で「天」を、「ワ」は右回転のうずまき形で「地」を表し、「天地(あめつち)分かつかたち」と言われています。そして、真ん中の「ウ」は、宇宙の始まりの炎を表します。
この「アウワ」と、三角とう形土製品が祭祀に使われていたらしいこと、火焔型土器と共に出土することがピタリと重なるように思うのですが、いかがでしょうか。
また、三角とう形土製品にはさまざまな文様がありますが、中には「アウワ」の3文字をそのまま象っているのではないかと思えるようなものもありますので、以下ご紹介します。
茅野市尖石縄文考古館のHPに「何に使ったかは残念ながら不明ですが、性的表現をしたものであり、儀礼的な道具であろうという考えがあります」と書かれていますが、なるほど、女性器の形のようでもあります。
先ほど、「ウ」の文字は宇宙の始まりの炎を表すと書きましたが、私自身は、「ウ」はビッグバン、「ウ」の文字の中の小さな丸はブラックホールのようなイメージを持っています。「ウ」は宇宙を生みだす形であると同時に、赤ん坊を産みだす形でもあるのかもしれません。
また、三角とう形土製品以外にも「アウワ」の3文字を象っているのではないかと思える遺物をご紹介します。
私が見つけたものは以上です。もし皆さま方の中で、アウワのかたちの縄文遺物をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひコメントくださいませ♪ お待ちしています!
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文責:与左衛門、協力:角大師
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