縄文の神聖幾何学

「ホツマツタヱ」「ミカサフミ」「フトマニ」に秘められた神聖幾何学の叡智を探る。

メタトロンキューブの立体模型を作ってみた

 神聖幾何学の中で「フルーツ・オブ・ライフ(生命の果実)」と呼ばれるかたちがあります。それは13個の円から成っていて、雪の結晶のように並んだかたちをしています(下図左)。そして、すべての円の中心を直線で結ぶと以下のようになります。これは「メタトロンキューブ」と呼ばれ、その中には5つのプラトン立体がすべて含まれています(下図右)。

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左図:フルーツ・オブ・ライフ、右図:メタトロンキューブ

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5つのプラトン立体(掲載元:Wikipedia

 さて、このメタトロンキューブを実際に立体にしてみると、どんな形になるのでしょうか?  

 制作にはゾムツールを使用しました。ゾムツールは結構値が張りますが、幾何学的な立体模型を作るにはじつに最適で、不器用な私でも簡単に作れるスグレモノです。ゾムツールには「新プラトンの五立体」や「ケプラーのこだわり」といったセットが販売されていて、実際に5つのプラトン立体の模型を組み立てながら、それぞれがどのように重なり合うのか確かめることができます。今回メタトロンキューブを作るにあたって、これらのセットに含まれているパーツでは不十分なため、必要な単品パーツを買い揃えました。

 5つのプラトン立体はどんなパターンでも組み合わせ可能であることが特徴なのですが、今回は面の数の小さいものから始め、正四面体→正六面体→正八面体→正十二面体→正二十面体の順番で重ね合わせていきます。

 まずは4面の正三角形からなる正四面体。

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左図掲載元:Wikipedia-正四面体

 つぎに、正六面体を重ねる前に、もう1つの正四面体を上下になるように組み合わせます。すると、いわゆるマカバと呼ばれる形になります。じつは2つの正四面体が重なった部分は正八面体の形をしています。言い換えると、マカバは正八面体を核として、8つの面のそれぞれに小さな正四面体がくっついた星のような形をしているため、星型正八面体とも呼ばれます。

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左図掲載元:Wikipedia-星型正八面体

 つぎにマカバと正六面体(立方体)を重ね合わせます。マカバの8つの頂点を結ぶと正六面体になる、とも言えます。

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左図掲載元:Wikipedia-正六面体

 つぎに8面の正三角形からなる正八面体を重ね合わせます。正八面体は2つのピラミッドの底面どうしをくっつけた形です。

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左図掲載元:Wikipedia-正八面体

 つぎに正十二面体を重ねたいところですが、ここにゾムツールの限界があります。正八面体の辺と正十二面体の辺が交差する部分があるのですが、ゾムツールではお互いの棒がぶつかりあって交差できません。交差する部分を切断・除去すればよいのですが、私は工作が苦手なので、ひと回り大きな正十二面体で覆うことにします。重なり具合を確かめることができるように、いったん大きな正六面体を作ります。

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 そして、12面の正五角形からなる正十二面体を重ね合わせます。

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左図掲載元:Wikipedia-正十二面体

 そして最後に、20面の正三角形からなる正二十面体を重ね合わせて、メタトロンキューブの立体模型の完成です!

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左図掲載元:Wikipedia-正二十面体

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メタトロンキューブの立体模型

 ところで、上記の立体模型からさらに“ある形”が浮かび上がってくることが分かりました。それは大変興味深いもので、また重要な意味を持っているように思われます。次回その形をご紹介します。

 

文責:与左衛門、協力:角大師

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