縄文の神聖幾何学

「ホツマツタヱ」「ミカサフミ」「フトマニ」に秘められた神聖幾何学の叡智を探る。

フトマニ図とメタトロンキューブ(その3)

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 さて早速ですが、以前、『フトマニ図とメタトロンキューブ(その2)』の記事で、フトマニ図とメタトロンキューブは同じものではないかと書きました。その後、さらに分かったことが2つあります。

1. ミソフカミと菱形三十面体

 前述の過去記事の後半で、フトマニ図の外周に配された「ミソフカミ(三十二神)」の表すものとは、正十二面体と正二十面体の複合立体だと書きました。面の数をあわせると、12+20=32というわけです。が、じつは面の数だけでなく、正十二面体と正二十面体の頂点の数をあわせても32なのです。

  • 正十二面体:面の数12、頂点の数20
  • 正二十面体:面の数20、頂点の数12

 そして、正十二面体と正二十面体のすべての頂点をつなぐと、「菱形三十面体」という立体が姿を現します。ですので、当然のことながら菱形三十面体の頂点の数は32です。つまり、ミソフ神は菱形三十面体を表している、とも言えます。

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菱形三十面体(掲載元:Wikipedia

 たんなる数合わせではないか、と思われるかもしれませんが、それだけではありません。

 菱形三十面体というのは、前回の記事『生命の樹に咲く黄金の花』で書いたように、2本の対角線の長さが黄金比である30個の菱形からできている、いわば黄金比の塊のような立体です。

 黄金比は自然界や大宇宙のいたるところで見られる比率です。人の手足や胴体、顔の目鼻立ちの寸法にも見られます(以下の動画をご覧ください)。

 一方、ヲシテ文献では、ミソフカミは“人の顔や姿かたちを表す”とされており、双方は“黄金比”というキーワードでつながります。

2. アウワとスパイラル

 前回の記事で、黄金比と立体黄金角から生まれるスパイラルと菱形三十面体の模型をご紹介しました。このスパイラルの形、どうみてもフトマニ図の中心「アウワ」そのものです。このことは以前、『アウワとトーラス』という記事も書いていますので、よろしければご参照ください。

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3. まとめ

 さて、フトマニ図とメタトロンキューブの関係について、あらためて図にしてまとめておきます。形だけでなく、両方とも“無から「現実」が創造されるしくみを表したもの”であることを鑑みると、フトマニ図はメタトロンキューブだと考えて間違いないように思います。

 

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  • トホカミヱヒタメ、アイフヘモヲスシ=正四面体+正六面体+正八面体

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  • ミソフカミ=正十二面体+正二十面体あるいは菱形三十面体、アウワ=トーラスの渦

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文責:与左衛門、協力:角大師

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