縄文の神聖幾何学

「ホツマツタヱ」「ミカサフミ」「フトマニ」に秘められた神聖幾何学の叡智を探る。

ヲシテ文献に秘められた神聖幾何学

 1.神聖幾何学が持つ意味

 このブログでプラトン立体やフラワー・オブ・ライフメタトロンキューブ等の神聖幾何学のことを取り上げてきました。

 「で、神聖幾何学って結局何なの? その知識が何の役に立つというの?」と思われる方が多くいらっしゃるのではないかと思います。神聖幾何学とは何でしょうか? 

 以下は、ドランヴァロ・メルキゼデク著『フラワー・オブ・ライフ第2巻』冒頭からの引用です。

 これから述べることは、ほとんどの人の考えを超えたところにあります。ですから少しだけ信じてみるつもりで読み、慎重に新しい見方へと進んでほしいと思います。話が核心に達するまで少々分かりにくいかもしれませんが、このテーマは、「地球人類を含めたすべての意識はみな神聖幾何学に基づく」という考えを軸に展開していきます、すべての意識は神聖幾何学に基づいているからこそ、私たち自身がどこから来たのか、今どういう状態にあるのか、今後どこに向かおうとしているのかを明らかにし、理解することができるのです。

 (中略)トートによると、宇宙にあるすべての意識レベルが、神聖幾何学のたった1つの形によって統合されているといいます。このことは意識そのもののみならず、時間・空間・次元を解読するカギです。さらにトートは感情や思考さえも神聖幾何学に基づくと述べていますが、それについては本書のもっと後のほうで語りましょう。

 どの意識レベルにもそれに附随した幾何学があり、ある意識レベルが1つの「現実」をどう解釈するかは、その幾何学によって完璧に説明することができます。あらゆる意識レベルはみな幾何学形または幾何学的レンズであると言うことができ、スピリットはそのレンズを通して、ある1つの「現実」を見るのです。するとそれはすべての点において独自の体験を生み出すことになります。

  私自身、神聖幾何学とは何なのかよく分かりません。ですが、直感的にドランヴァロの言うことは真実だと感じています。

 

 2.ヲシテ文献に秘められた神聖幾何学

 ところで、私はヲシテ文献には神聖幾何学のことが書かれていると考えています。端的に言うと以下の通りです(詳細は過去の記事をご覧ください)。

  • アワ歌=シード・オブ・ライフ

 

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 さて、前回の記事で取り上げた『ミカサフミ ワカウタのアヤ』の一節をあらためて再掲します。あわせて、その後に続く文章も掲載します。上に述べた神聖幾何学を想定しながら読むと、とても意味深い内容となっています。

 

 アワノウタ         (アワの歌)シード・オブ・ライフ

 ワレモウタエハ モロヒトノ (われも歌えば 諸人の)

 ニヲウマントテ フタソメテ (ニを生まんとて 札染めて)

 サトシオシエン ニノミチモ (諭し教えん ニの道も)

 トハネハクモル ヒルコカミ (問わねば曇る ヒルコカミ)

 トキニアマテル ミコトノリ (ときにアマテル 詔)

 ムカシフタカミ アワウタオ (昔、二神 アワ歌を)

 ヒコトニウタヒ ヤオヨロカ (日ごとに歌い 八百万日)

 オコナヒヰタル コノスエニ (おこない至る この末に)

 ワレウケツキテ ムスフテニ (われ受け継ぎて 結ぶ手に)

 アサコトウタフ ヰクトセカ (朝ごと歌う 幾年か)

 イマタカカサス コノオシテ (いまだ欠かさず このオシテ(註.教え)

 タマキノツクル オシヱクサ (タマキの作る 教えぐさ(註.フトマニ図)

 アマカミマネク ミハシラキ (アマカミ招く 御柱木)ツリー・オブ・ライフ

 ニココロウツス ウツワモノ (ニココロうつす 器物)フラワー・オブ・ライフ

 ソノミカタチニ ススメコフ (その御かたちに 進め請う)

 フカキムネアル ソメフタオ (深き旨ある 染め札(註.フトマニ図)を)メタトロンキューブ

 マカセタマワル ニフノカミ (任せたまわる ニウの守(神))

 ココニヒルコハ ヰモノシニ (ここにヒルコは 鋳物師に)

 カナアヤニサセ アマネクニ (カナアヤにさせ あまねくに)

 オシユルミナモ ワカヒルメ (教ゆる御名も ワカヒルメ)

 ニフノヰサオシ ヲヲイナルカナ (ニウの勲 大いなるかな)

 

<意訳>

 イサナギ・イサナミの長女ヒルコ(ワカヒメ)は、「私もアワ歌を歌います。そして、民衆にも「ニ」の心を育んでもらうために、アワ歌を札に染めて教え諭したいと思います。「ニ」の道も求めなければ曇ってしまいます。」といった。

 それに対して、弟のアマテルはつぎのように仰せになった。「昔、イサナギ・イサナミの二神は、アワ歌を日ごとにお歌いになられた。ヤオヨロ(八百万)の日々に及んだろうか。これを私も受け継ぎ、朝ごとに印を組んで歌いつづけて何年にもなるが、いまだ欠くさずこの教えを守り続けている。」

 この教えとは、タマキ(トヨケ、豊受大神)の作ったフトマニ図(アワ歌48音と特殊文字3音)を指す。そして、それはアマカミ(古代天皇)の神霊を降ろす御柱木で、「ニ」の心をうつす器である。

 ヒルコはアマテルに、その形に秘められた教えを進んで請い、深い意味をもつフトマニ図を伝承していくことを任せられ、ニウの守(神)となった。そこで、ヒルコは鋳物師に命じてフトマニ図を金属板にして、民にあまねく教え広めた。ヒルコのまたの名はワカヒルメ。ニウの守(神)の功績の偉大なることよ。

 

 さて、上記の「ニフ」(にう)には、じつは2つの意味が含まれています。ひとつは、「ニココロを生む」という意味。そして、もうひとつは「丹を産む」という意味なのですが、これは次回に書きたいと思います。

 また、上の抜粋した一節だけでなく、『ワカウタのアヤ』全般にわたってドランヴァロの『フラワー・オブ・ライフ』の内容と符合することがいろいろありますので、今後それらを取り上げていきたいと思います。 

 それにしても、私の考えどおり、ヲシテ文献には神聖幾何学の叡智が秘められているとすれば、タマキ(トヨケ、豊受大神)やアマテル、ワカヒメたちは一体何者なのでしょうか。

 

 

文責:与左衛門、協力:角大師

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