なぜ、日本語の母音は「あいうえお」と発音するのでしょうか?
それは縄文時代のヲシテ文字を見れば分かる、ということを以前書きました(以下参照)。
では、子音はなぜ「あかさたな はまやらわ」と発音するのでしょうか?
じつは、それもまたヲシテ文字を見れば分かる、ということに気が付きました。
以下の「四十八音図表」はヲシテ文献研究の第一人者、池田満先生が作成されたものです。
ご覧のとおり、ヲシテ文字の5個の母音にはそれぞれの形・音・意味があり、また、10個の子音にもそれぞれの形・音・意味があり、そして、その母音と子音が組み合わさって1個の文字を成しています。
もし、はじめて日本語を学ぶとしたら、現代のひらがなやカタカナの50音を習うよりも、ずっと覚えやすいのではないでしょうか。
さて、子音の発音の話をします。
上の「四十八音図表」のウツホの列(ア行)をご覧ください。上から「ア」「カ」「ハ」「ナ」「マ」「タ」「ラ」「サ」「ヤ」と並んでいます(「ワ」の形は○ではなく◇なので、ここでは除きます)。そして、それぞれの音を発声する際、口のかたちや舌の動きを注意深く感じてみてください。すると、下図のように分類できます。
- ア、カ、ハ
「ア」「カ」「ハ」はいずれも口を開いたまま出すことができる音です。母音のかたちは「点」で、子音のかたちは「縦棒」です。 - マ、ヤ、ナ、サ
「マ」「ヤ」「ナ」「サ」の音は、口を開いたままでは出せません。「マ」は口をいったん閉じてから、そのあと開いて出す音です。また、「ヤ」「ナ」「サ」は口をやや閉じてから、そのあと開いて出す音です。子音のかたちには「横棒」が含まれており、これは口を閉じることを表していると思われます。 - タ、ラ
「タ」「ラ」の音も口をやや閉じてから、そのあと開いて出す音です。子音のかたちはY字型またはその上下逆さまになっています。これは、舌の先端ポイントが口蓋にあたる様子を表していると思われます。
ホツマツタヱによると、イサナギとイサナミはヲシテ48音を「アワ歌」という五七調の歌にして、カダガキ(葛掻き)という三弦琴を弾きながら歌い、民にそれを教え広めて言葉を整えた、とあります。
また、アワ歌を歌うと、自ずと声も明瞭になって、48音の言霊が心と体と魂の緒によく巡って、病気にならずに長生きするのだそうです。
その際、民にヲシテ文字の形を示しながら、発音の仕方を教えたのかもしれませんね。
文責:与左衛門、共同研究者:角大師
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