縄文の神聖幾何学

「ホツマツタヱ」「ミカサフミ」「フトマニ」に秘められた神聖幾何学の叡智を探る。

『新・ハトホルの書』より聖なる四大元素について(その2)

アカハナマ イキヒニミウ

フヌムエケ ヘネメオコホノ

モトロソヨ ヲテレセヱツル

スユンチリ シヰタラサヤワ

  知らない人は何の暗号かと思われるかもしれませんが、これは「アワ歌」といわれるもので、いろは歌のように、ヲシテ48文字をすべて1度ずつ用いてつくられています。

  作者はイサナギ、イサナミです。『ホツマツタヱ』には、カダガキ(葛掻き)という三弦琴を弾きながらアワ歌を歌うと、自ずと声も明瞭になって、陰と陽のそれぞれ24音が精神・感情・内臓・魂に通い、あわせて48音が体内によく巡って、病気にならずに長生きするのだと書かれています。

 イサナギとイサナミはアワ歌をどんなふうに歌っていたのか? そのことをずっと考え続けています。もちろん、正解など分かりはしませんが・・・。

  前回に続き、これまたトム・ケニオン著『新・ハトホルの書』に参考となりそうなことが書かれていたので、自分用のメモとして残しておきます。

 わたしたちは西洋文明の人々とはまったく違った見方で地球を眺めています。わたしたちの見解は、むしろ古代人や先住民のそれに近いものです。

 わたしたちの解釈では、あなたがたは「すべてなるもの」という神秘の一部です。「すべてなるもの」とはあらゆるものの中核です。そして物質のもっとも微細な粒子のなかにも創造の力と知性が存在し、流動しています。この見方によれば、物質的宇宙の全体が聖なる空間であり尊い神殿であるということになります。いま人類の多くが聖なる空間としての地球の意識から切り離され、古代からの典型的な「聖なる四大元素」からますます遠く隔絶してしまいました。

 人は意識の精妙なレベルに触れることで、地球のような物質や「聖なる四大元素」の神聖さが姿を現わす原型的領域に入ることができるのです。ここでいう原型的領域は、スイスの心理学者カール・ユングの唱える原型とは違い、むしろわたしたちが「物質の地下世界」と呼ぶところに存在する原初の力を意味します。これは、意識が物質をたえず再生しつづける「下位の量子領域」という理論上の場所にも似ています。

 「聖なる四大元素」は、このような不断のプロセスの一部なのです。

 ハトホルの世界には、「聖なる四大元素」のそれぞれに対応する音があります。「エル(EL)」が地、「カー(KA)」が火、「リーム(LEEM)」が水、「オーム(OM)」が気と空間で、その四つは振動性の連続体を形成しています。この元素の音を詠唱して、それらが存在する原型的領域に入ることができます。

 あたかもそうした音が知覚の扉を開き、元素が息づいている原型的領域、原初の力、物質の地下世界といった意識の共鳴場へと、移行をうながしてくれるかのようです。事実、そうした領域に入り、そこにしばらく留まることで、あなたの意識や知覚力は物質世界の深淵を知り、意識の連なりにおける物質的世界の位置をも感知できるまでに変化しうるのです。

(中略)

 この詠唱についてもう一点ご理解いただきたいのは、この詠唱を長時間していると意識が非常に深い状態に入っていくため、しばしば無意識の領域からのものが浮上してくるということです。恍惚や至福という昂揚した状態から、究極の倦怠や無反応の状態まで、自分のなかの「悪魔」や否定的な感情を含む、あらゆる意識や気づきの状態を残らず体験することができます。あなたがこの詠唱をするたびに、こうしたすべてが活性化しうるため、詠唱しているあいだに何が浮上してこようとも、それが浄化の一環であることをよく理解しておく必要があります。

 「エル・カー・リーム・オーム」の詠唱は、元素の神聖なることを認め、「源」から出で、そのさまざまな精妙レベルから地球自身にまでおよぶ意識の連なりを承認することになります。また、地球の神聖なること、あなたの肉体の神聖なること、そして「すべてなるもの」という意識の連なりにおけるあなた自身の居場所が神聖であることを肯定し、たたえるものです。

 肉体が神の神殿であることはすでに言われてきています。わたしたちはそうした見方に賛同しています。なぜなら肉体とは、地・火・水・気(空間)という「聖なる四大元素」があなたに奉仕すべく、みずからを差し出している場所だからです。

 地球は聖なる空間であり、意識の原型的領域にある「聖なる四大元素」の外なる投影であるとわたしたちは見なしています。そして地球という存在を、ほかの存在領域と同じように「源」に近いものと見なしています。というのも、意識と物質の連続体はひとつの完全な総体だからです。

 肉体にありながらも、神性と深い心の交流をもち、意識において十全に故郷に存在することが可能なのです。「故郷」に赴くために地球を去る必要はありません。なぜなら故郷とはひとつの意識の状態であり、あなたの内に生まれる、あらゆるものとつながっている状態を指すからです。

 わたしたちは今、地球のとりわけ先進国における危機的状況を目にしています。そこでは人が自然や元素から断絶しています。現代文明は、自然元素ならびに自然界から人間を切り離し、孤立させてしまいました。西洋社会は聖書にある「自然の支配権」というものを無責任の極みにまで推し進めてしまったのです。人間は自然を圧迫しています。現代社会において人類は自然や元素を圧迫しているのみならず、それらから深刻なまでに断絶しています。そしてその結果、人間は高次意識の連なりとの結びつきを大半、失ってしまいました。

 あなたがたは自然のなかにあって元素と関わり合うとき、原型的領域に通じる意識の連なりに近づきます。そしてそこから「すべてなるもの」まではあと一歩の距離でしかありません。現代文明社会がこのことに気づいて立場を翻すかどうかは、まだ定かではありません。しかしあなた個人の意識に関するかぎり、いつでも元素と関わりをもつことができます。あなた独自の気づきで、元素の原型的領域とのつながりを形成することができるのです。先住民の多くはそうしたつながりを可能にしています。

 ひんぱんに自然に入り、自然元素とともに過ごすことをお薦めしたいと思います。なぜならそれらは外側に投影された原型そのものにほかならないからです。元素から自分を隔離せずに、それらを受け入れて真価を認めてください。あなたの気づきと意識とが「聖なる四大元素」と自然に調和するようにしてください。敬虔な気持ちで感謝をこめて元素の名前を唱えてください。そうすれば、想像をはるかに超えたかたちで、あなたの前に内なる世界が開示されるでしょう。あなたがこの元素の原型的世界に踏みこむとき、周囲の自然界と自分が深くつながっているところを発見し、新しい目で世界を見ることになるでしょう。

 

<追記1>

 読者の方から以下のサイトより「EL KA LEEM OM(Chant of the Elements)」をダウンロードできることを教えていただきました。

 https://tomkenyon.com/store/ascension-codes/

<追記2>

 以下の動画を見ると、私たちの身体をはじめ、動物、植物、鉱物などあらゆる物体の99.999999999999%は空っぽだということが分かります。そして、その空っぽの空間は、実は量子のゆらぎで満たされており、そこが聖なる四大元素が息づく「原型的領域」「物質の地下世界」です。

www.youtube.com

 

文責:与左衛門、協力:角大師

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